
義侠といえば山田錦が有名だったので(というか山田錦しか作ってないと思っていました)、五百万石は意外でした。山田錦は兵庫県産の米を使っていましたが、この銘柄はラベルを見ると「この農協の意欲的な農業に取り組む姿勢に共感し、応援したくこの酒を造りました。」と書いてあります。というわけで、米は富山県なんと農業協同組合産です。
滓がらみとは言いつつも、注いでそれとわかるほどではなく、瓶の底に薄くある程度です。
香りは、米や麹特有の穀物的な香り、エステル香。義侠ではエステル香のする酒は造っていなかったと思いますが、確かにこれにはそれがあります。とはいっても弾けるように香るわけでありません。味わいは確りしていて厚みを感じ、口の中に含んでいるとじわーっと奥から味が染み出てきます。酸味もあるのでしつこくなくていいですね。食事ともよく合いそうです。
せっかく生酒を飲んでいるので、「生酒」のお話を・・・
日本酒は一般的に、「火入れ」を行って出荷します。火入れは出荷まで二回行われるのが一般的です。
火入れ一回目は、絞って貯蔵する直前。二回目は瓶詰めして出荷する直前に入れます。
火入れをすることによって、生きているかもしれない酵母をや雑菌(乳酸菌など)殺し味を安定させるとともに、保存性を高めます。昔からの知恵ですね。火入れすることによって味は落ち着き保存性も高まりますが、香りの成分やアルコールがある程度飛んでしまうため、生酒に比べるといわゆる「フレッシュ」な感じはなくなります。
で、面倒なのは「生」と書いていても火入れをしたものが存在するということです。その分類は、
・生貯蔵酒(なまちょぞうしゅ)・・・一回目の火入れをしない酒。「先生(さきなま)」・「生貯(なまちょ)」といいます。
・生詰め酒(なまづめしゅ)・・・二回目の火入れをしない酒。「後生(あとなま)」といいます。
・生酒(なまざけ/なましゅ)・・・一回目も、二回目も火入れをしない酒「本生(ほんなま)」といいます。
「生」とは言いつつも、生貯蔵酒と生詰めに関しては、一回は「火入れ」をしていることになります。
「生」が良いか、それとも火入れを経た酒が良いかは個人の好みもあるのでその辺は置いておきますが、「生」と表記されているイメージが問題になります。生=新鮮というイメージがあるのは、野菜や刺身はたまたビールなどからも明らかで、何も知らない人が「生」の字を見てそちらのほうを買ってしまいたくなる心理が働くのは仕方が無いと思います。(売り場でも必ず冷蔵庫に入ってますしね)
味や香りに関しては、ここで文字で説明するのは難しいので、実際同じ蔵で「火入れ」してるものと「生」のものを飲み比べてみると良いと思います。どちらが良い悪いの問題ではありません。
この前、青梅で梅を見てきました。まだ満開ではありませんでしたが、梅見しつつ、しっかり日本酒を飲んできました。梅の香りが本当によかった。


データ
作 り 手:山忠本家酒造株式会社(愛知県)
杜 氏:杉村 洋
銘 柄:義侠 五百万石純米原酒60% 滓がらみ 生酒(ぎきょう・ごひゃくまんごくじゅんまいげんしゅ・おりがらみ・なまざけ)
米 :五百万石(富山県なんと農業協同組合産米100%)
精米歩合:60%
日本酒度:-
酸 度:-
価 格:2,650円(一升)
今後はどこの地酒か、造っている県名を入れておこうと思います><
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